家族滞在ビザ
以下の在留資格で日本に滞在する外国人は、自身が扶養する配偶者または子供を、家族滞在の在留資格(以下、家族滞在とします)で日本に呼び寄せることができます。
教授|芸術|宗教|報道|高度専門職|経営・管理|法律・会計業務|医療|研究|教育|技術・人文知識・国際業務|企業内転勤|介護|興行|技能|文化活動|留学(大学・大学院等の在学者)
家族滞在で呼び寄せることができる配偶者や子供の範囲
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配偶者:法律上婚姻状態にある配偶者のみ (内縁者、死別・離別した者、同性婚者を含まない)
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子:嫡出子、認知した非嫡出子、扶養者と養子縁組した養子
家族滞在ビザの取得条件
1 扶養者について
まず本体人である扶養者の観点からは、被扶養者を扶養できる資金力がある事を要求されています。また、「留学」や「文化活動」などの非就労資格をもって在留する者の扶養を受ける場合は、被扶養者の在留期間中の生活費が確実に支弁される手段が存すると認められることが必要です。
ではその資金力の具体的な金額はいくらなのでしょうか?
これについては明確な基準はありませんが、就労資格に関しては、実務上は、下記に該当していなければ許可を受ける事が難しくなるとお考えください。(該当しなければ必ず不許可になるものでも、該当すれば必ず許可になるものでもありません。)
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滞納している税金がない
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月額18万円程度の定時収入があり、かつ、年収250万円程度ある
一方、留学等の非就労資格に関しては、これも明確な基準はありませんが、経費支弁能力=扶養能力とされています。
経費支弁能力については、留学生が住んでいる所の生活保護支給額1年間分を超える世帯資産を有していれば、1年間の生活費を賄える経費支弁能力があると認められる取扱となっています。
また、扶養者及び被扶養者が資格外活動許可の範囲内で行った就労活動(アルバイト)による預貯金を扶養能力として認められます。
さらに、第三者による援助についても、継続的なものであれば認めるとされています
2 被扶養者について
配偶者については原則、同居を前提として、かつ、扶養者に経済的に依存している状態であることが必要です。
そしてこの「経済的に依存している」について、家族滞在ビザで在留する外国人は就労する事が出来ませんので、通常は「経済的に依存している」状態が多いでしょう。
しかし、資格外活動許可を受ければ、週28時間以内で収入を得る活動が出来るところ、時給が高ければ年収として数百万円になる可能性があります。(資格外活動許可の条件は1週間当たりの時間に対する縛りであって、金額面での縛りはありません)
これについても「経済的に依存している」状態を逸脱する明確な金額は存在しませんが、まず扶養者の収入を超えるような収入を被扶養者が得ていれば、在留資格該当性は失うでしょう。
「経済的に依存している」という文言は、最低限の生活を維持できないから扶養者に経済的依存をする、というよりも、現状の生活をできないから扶養者に経済的依存をしている状態という意味に近いと考えられます。
3 被扶養者について
子についても原則、同居を前提として、かつ、扶養者の監護養育を受けている状態のことを意味します。
従って、経済的に独立している子は在留資格該当性を失われます。
なお、20歳以上の子であっても、学生である等の理由で親の扶養を受けてい
る者は認められます